uniのスケッチノート

しがない数学徒の勉強ノートなど

局所コンパクトの定義といくつかの反例

投稿テストのために突貫工事で作ったpdfです。

www.dropbox.com

 

 位相空間論などを勉強しているときに、局所コンパクトの定義が文献によってバラついていることに気づきました。これらの定義はハウスドルフ空間においてはどれも同値になるという事実は知っていたのですが、そうでないときはどうなるのだろうと疑問に思ったまましばらく放置していました。そこでちょうどいい機会だと思い、このブログに試し書きするネタとして局所コンパクトの定義について書いてみようと思い立ち、このpdfを作りました。 *1

 

 内容はタイトル通りです。私が見たことある局所コンパクトの定義を3つ取り上げ、その関係性を調べました。調査結果をいうと、明らかな場合を除いてこの3つは独立でした。つまり、一方の定義に該当するからといって、他方の定義もみたすということはありませんでした。この独立性を示すために例を5つ用意しました。そのうちの3つは有理数 \mathbb{Q} がらみのものです。 \mathbb{Q}はコンパクト性と相性がとても悪いので、この不仲さを悪用し奇妙な空間を構成してしまおうという方針です。

 

 ただ、このpdfは即興で作ったものなので、不備が多々あるかもしれません。(最後の例は自分で拵えてみたものなのですが、結果的に妙な空間になってしまったので、とくに自信がありません...。)間違いが見つかり次第、修正します。

 

 作成中に疑問に思ったことなのですが、局所コンパクトに限らず位相空間の局所的な性質の定義(例えば局所連結、局所弧状連結など)に対して、何かしら統一的な取り扱いはあるのでしょうか?定義の仕方自体もものによって異なるので、チグハグな感じがします。ある程度性質のよい空間だと定義の違いを気にせず使えたりするのだろうか、と思ったり。

 

 最後に。これまでの話と関係ないことですが、春休み中に田中俊一『位相と論理』を読んで、その内容を自分なりにまとめたものを作成しようかなと画策中です。

www.nippyo.co.jp

*1:このpdfでは近傍と開近傍を区別しています